こんにちは、Kotaです。
- プロ動画クリエイター歴10年。
- 大手有名企業のPR動画や結婚式などの動画制作実績多数あり。
- ディレクション・マネジメントから撮影・編集までの制作を自分自身で行う。
- 動画で価値を伝えられる人になるための、『動画を簡単に高クオリティで作る方法講座』などを開催している。
「スマホだけでできる、プロが教える動画の簡単な作り方」シリーズの第2回目です。
【撮影編】のこの記事では、下記の疑問にお答えしていこうと思います。
この記事では【撮影編】として、誰でもプロっぽく撮影できる簡単なコツや、私が制作した動画がどのようにして撮影されているのかをすべて公開し、解説していきます。
それでは、さっそく見ていきましょう。
【簡単】これを意識するだけで、誰でもプロっぽく撮影できる5つのコツ
「撮影したものの…撮影した動画がなんかイマイチ…」「上手く撮るにはどうしたらいいんだろう」と悩んでませんか?
今回は、誰でも意識するだけですぐに効果が出て、プロみたいな撮影ができるようになる、簡単なコツを紹介していきます。
人物や物、動物など、あらゆる分野の撮影で使えるので、ぜひ覚えてみてください。
コツ 1:脇を締めて手ブレ対策
高性能なスマホとはいえ、まったく意識せずラフに持って撮影すると、手ブレが起きやすくなってしまいます。
どのようなカメラにも共通しますが、基本的に撮影の際は脇をギュッと締めて手ブレが起きないように撮影しましょう。
また、手を挙げて高い位置での撮影や逆に低い位置での撮影、動かしながらの撮影など、脇を締めることができない場合は、腕だけで動くのではなく、身体ごと動かすようにするとブレが起きにくいです。
コツ 2:三分割法を意識して撮影する
『三分割法』というと難しく聞こえますが、簡単に言ってしまうと、画面を縦横3つに分け、それぞれの線、または交差した場所を意識するだけです。
例として、人物を撮影する際に意識する基本的な構図を紹介します。
図1・2のように、顔や目付近の位置が三分割された線の上に来るように撮影すると、全体のバランスが整い、素人さがなくなります。
図3は、ヘッドスペース(赤丸部分)が空きすぎているため、バランスが崩れてしまうのであまり良くありません。
コツ 3:水平を保って撮影する
撮影をする際には常に水平を保ったまま撮影することを意識しましょう。
あえて斜めにするような撮影もありますが、その場合は特殊な撮影か、なにかしらの意図がある場合のみです。
見やすく綺麗な動画を撮影するには水平を保つことが必須のため忘れずに心がけましょう。
コツ 4:目線の向きを意識して撮影する
図4・5のように、目線の先の空間を空けることによって、自然な画角の動画が撮影できます。
特に人物やペットの移動シーンや、インタビュー動画の撮影で意識することで、簡単にクオリティアップに繋がります。
コツ 5:引きと寄りを両方撮影してメリハリを出す
画角の広い映像を引き(図6)、ズームした画を寄り(図7)と呼ぶことが多いですが、同じような位置・向きで撮影していても、寄りと引きどちらも撮影しておきましょう。
引きが続いてしまうと主体感のない、間延びした動画になり、寄りが続くと動画全体の状況が把握できず、画面いっぱいに被写体が映る圧迫感のある動画になってしまいます。
両方を組み合わせることでメリハリのついた動画になり、視聴者に長い時間見てもらいやすくなります。
【この動画はこうやって撮影してます】
撮影風景と撮影した動画を同時に見てみよう
まずは、上の動画を見てみてください。
実はこの映像、なんの機材も使用せず、先程解説したコツを使ってスマホだけで撮影してます。
この映像を見て、「どうやって撮影しているんだろう?」って思う方もいると思います。
今回は、上の動画をどのように撮影しているのか、実際に私が撮影している様子と撮影した動画の両方お見せします。
先程触れたコツを意識しながら撮影しているので、その辺も含めて見てみてください。
その他にも、撮影している時に、私がどんなことを考えて撮影していたのかもご紹介していきたいと思います。
それぞれどうやって撮影しているのか、さっそく見ていきましょう。
Shot.01
曲調に合わせて、モデルの方にカーテンを開ける際の手の動きをゆっくりにしてもらって撮影。
カーテンを開ける動作で始まりを表現。
Shot.02
伏し目から遠くを見つめるという動きで、感情の動きを付け加える。
レースカーテンを使って幻想的に。
Shot.03
動きを加えて、場面転換を分かりやすく。場所が変わったときなどに有効。
Shot.04
後ろ向きな気持ちを表現するのに、あえて目線側を空けずに背中側の空間を空ける。
視線を上げてもらい感情の動きを加える。
Shot.05
画面から消えて動画の終わりを表現。
完成動画では人の動きに合わせて文字を表示。
いかがでしたでしょうか。
私の動きを見てもらうと、特に難しいことはしていないことが分かるかと思います。
撮影すること自体に慣れるのに、少し時間がかかるかもしれませんが、何度か挑戦すれば誰でも同じように撮影できるようになります。
ぜひ、コツを意識しながら撮影してみてください。
【撮影してみよう】
撮影の前にこれを設定・確認して撮影を
撮影がはじめての方だと、撮影する前にどんな設定が必要なのか、分からない方が多いと思います。
そこで、撮影前になにを設定しておけばいいのか、解説したいと思います。
撮影前に、確認・設定が必要な項目は3つです。
使用しているスマホの種類によって設定できる項目が異なりますが、おおまかな設定内容は共通していますので、読みながら設定してみてください。
画質の設定
基本的には、最もきれいな画質(高画質)の設定を推奨しています。
理由は簡単、大は小を兼ねるからです。
スマホで収録できる画質の選択肢として、だいたい下記の4種類があると思います(2022年11月8日現在)。
- 4K(2160)
- FHD(1080)
- HD(720)
- SD(480)
この4種類の中では、4Kが最もきれいな画質の設定となります。
ただし、高画質設定はデータ容量は大きくなるので、使用されているスマホの容量に気を付けて撮影してください。
【画質のきれいさ順】
4K(2160) > FHD(1080) > HD(720) > SD(480)
フレームレートの設定
フレームレートの設定または画質の後ろに、『4K/30fps』 や『1080p/60fps』などと表記されているところがあると思います。
- 24fps または 24p
- 30fps または 30p
- 60fps または 60p
- 120fps または 120p
基本的には画質の場合と同様に、数字の大きいものを選ぶことが無難と言えます。
【大きい数字を選ぶメリット】
・編集でスローモーションにできる
・滑らかな映像が撮影できる
【大きい数字を選ぶデメリット】
・データ容量が大きくなる
・機種によっては最高画質が選べなくなる場合がある
※4Kでは60p,120pが撮れないなど
どれを選んだらいいか分からない場合は、スローモーションにも対応できる、60fps,60pを選択しておくと無難です。
縦動画と横動画どちらにするか決める
最後にスマホ本体の設定ではありませんが、撮影の際、縦動画にするか横動画にするかを事前に決めましょう。
以前は横向きの動画が主流でしたが、SNSの普及により縦向きの動画も数多く見られるようになりました。
あなたが作りたい動画は、縦向きなのか横向きなのかを撮影前に明確にし、撮影の途中で混在することのないようにしましょう。
【縦動画のメリット】
・視聴者がスマホを縦に持ったまま、きれいに見ることができる
・SNSに投稿した際に画面全体に表示されることが多い
・SNS向きのため短い動画が多く作り始めやすい
【横動画のメリット】
・情報量が縦動画よりも多い
・いまだ主流は横動画
・撮影の際、構図が分かりやすい
基本的には、あなたが作る動画をどこで公開するのかで判断しましょう。
Instagramなのか、Tiktokなのか、Youtubeなのか、はたまたショート動画なのか、ロング動画なのかなどによって、縦と横どちらで撮影するかを決めていきましょう。
まとめ
今回は【撮影編】ということで、プロのように撮影するコツ、どうやって撮影しているのか、撮影前の設定などをご紹介しました。
上手く撮影できるようになるには、基本を知ったうえで、真似をすることが上達の近道です。
基本は真似をして撮影→編集→アウトプットの繰り返し!
将来的には学んだことを組み合わせてオリジナルの撮影・編集手法を身につける。
他の人が作った動画を参考にして自分の作品に取り入れるというのは、自分の持つ引き出しを増やし、表現の幅を広げてステップアップに繋がる大切なプロセスです。
プロのクリエイターも同じことをしています。
まずは、あなたが気に入る動画を見つけることから始めて、真似してみましょう。
第3回の記事では【編集編】として、スマホで簡単に動画編集する方法を解説します。
まだ第1回の記事を読んでない方は、下記からぜひ読んでみてください。
「スマホだけで作れる、プロが教える動画の簡単な作り方」シリーズ