こんにちは、Kotaです。
- プロ動画クリエイター歴10年。
- 大手有名企業のPR動画や結婚式などの動画制作実績多数あり。
- ディレクション・マネジメントから撮影・編集までの制作を自分自身で行う。
- 動画で価値を伝えられる人になるための、『動画を簡単に高クオリティで作る方法講座』などを開催している。
この記事では、下記の疑問にお答えします。
この記事では、動画の色味を調整するのに「コレだけ知っていればとりあえずOK!」なポイントや、色を使った効果的な印象操作方法、あなたが作った動画を簡単に「いい感じ」にするための方法を解説していきます。
どれも簡単だけど、動画の良し悪しが変わるので、ぜひご覧ください。
【簡単】動画の色味を調整するのに
「コレだけ知っていればとりあえずOK!」な話
まずはじめに、動画の色味を調整するにあたって、動画における色の基礎知識の中でも「コレだけ知っていればとりあえずOK!」といった内容を簡単に解説していきます。
ポイント1:【結論】調整の基準は『白』です
動画における色調整の正しい基準は、基本的に『白』で判断します。
そして実際に調整する色は、『黄・青・赤・緑』の4色だけです。
特に慣れないうちは、よく分からないままなんとなく補正をしていくことで、正しい色味が分からなくなってしまうことが非常に多いです。
そんなときは、動画中の『白』がちゃんと白色をしているかを確認してみてください。
動画中の白色が、黄色っぽくなっていたり、青っぽくなっているときは、動画の色味が正しく表現されていないかもしれません。
次に『白』を調整するための基本の組み合わせ、『黄・青』について簡単に解説していきます。
ポイント2:『白』を白色に調整するには『黄・青』の2色を調整する
ポイント1で触れた、『白』をちゃんと白色にするために、調整するのが『黄・青』の2色です。
上記の画像を見てもらうと分かりますが、正しい色になっている画像が、私たちの目に映る世界に最も近い色味になっています。
この黄色と青色の調整のことを『色温度』『WB』『ホワイトバランス』などと呼びます。
大抵のカメラや編集アプリでは、この呼び方で調整できる項目が備わっているはずですので、試しに調整してみてください。
撮影段階で『WB』をきれいに撮影できるように設定できていれば問題はないのですが、撮影したあとに調整したいと思った場合は、編集の段階できれいに調整できるようになりましょう。
次に、もう1つの基本的な組み合わせ、『赤・緑』の2色に関して簡単に解説します。
ポイント3:ちょっと厄介な『赤・緑』
あなたが緑豊かな場所で、動画を撮影したとします。
そうすると、たまに起こる現象として、木々や葉っぱの緑にカメラが引っ張られてしまい、全体的に緑がかったような動画になるといったことがよくあります。
また逆に、室内や比較的暗い環境で、照明の色味によって全体が赤味がかった動画になってしまうことがあります。
そういったときは、『色合い』や『色かぶり補正』などと呼ばれる調整項目が編集アプリにあるかと思いますので、その項目を調整すると、上記のような緑がかった動画や、赤味がかった動画の色を調整することができます。
調整する順番としては、基本的には『WB』→『色合い』の順番で調整すると良いです。
以上の、『白』『黄・青』『赤・緑』の5色を意識しながら調整すると、動画を正しい色味にすることができるようになります。
その他にも『色相』や『彩度』といった調整項目がありますが、慣れないうちは上記の項目を調整することで、きれいな動画に仕上げることができますので、まずはそちらをできるようになりましょう。
次に、上記を利用した色で、動画の雰囲気を操作する効果的な方法をご紹介します。
【すぐに実践できる】色で動画から伝わる雰囲気を変える方法
ここで紹介する方法は、先程触れた『黄・青』の調整だけで、動画の印象操作の方法になります。
あなたは「真冬の昼間の青い寒空」と、「秋の黄色がかった夕空」を見たときに、それぞれどんな印象を受けるでしょうか?
人それぞれ受け取り方、感じ方は違うかもしれませんが、おそらく下記のような印象を受ける方が多いのではないでしょうか。
真冬の青い寒空=冷たい印象、透明感
秋の夕空=懐かしさや温かみ、儚さ
この感情の動きを動画に利用し、視聴者の受ける動画のイメージを変えることができます。
つまり、先ほど例にあげた空の印象と同じく、透明感や冷たい雰囲気、または暗い雰囲気を表現したい場合は、『WB』を『青』に少し調整。
温かみや懐かしさ、ノスタルジックな印象を表現したい場合は『WB』を『黄』に少し調整します。
これだけで、視聴者の受けるイメージを操作することができます。
他にも、夏の昼間の青空をイメージすると爽快感・透明感・明るい印象を受ける方が多いと思います。
『黄・青』で表現できる印象はこれだけではありませんし、2色それぞれが似たような印象を与えるような場面もあるかもしれませんが、動画の印象を変える手軽な方法として、とても有効な手段ですのでぜひ覚えてみてください。
最後に、『色補正』を使って、あなたの動画のクオリティをワンランク上げるための簡単な方法を2つご紹介します。
【簡単】動画を「いい感じ」にする2つの方法
色以外にも、動画を簡単に「いい感じ」にする方法があります。
その方法をご紹介します。
方法1:カメラのフィルターを利用する
まず1つ目は、撮影の時点で雰囲気を設定してしまう方法です。
撮影の段階で雰囲気を設定すると、下記のようなメリットがあります。
【撮影する前に雰囲気を設定するメリット】
・撮影画面ですでに雰囲気が仕上がっているため完成イメージがしやすい
・編集で補正する必要がないので手間が少ない
ただし、少しデメリットもあります。
【撮影する前に雰囲気を設定するデメリット】
・あとから雰囲気を変えたいと思ったときに補正しにくい
・設定を変えずに別の撮影をしてしまう場合がある
次は、編集アプリでの効果的な方法になります。
方法2:編集アプリにある『エフェクト』『フィルター』などを使う【コツ解説】
2つ目は、編集アプリの機能を使って、簡単にクオリティをあげる補正方法をご紹介します。
あなたが使用している編集アプリによって呼び方は異なるかもしれませんが、一般的に『エフェクト』『フィルター』と呼ばれる項目があるかと思います。
大抵の編集アプリでは、素敵な補正をかけてくれるフィルターが事前に用意されており、すでに使ったことがある方も多いかと思います。
今回は、それらのフィルターを効果的に適用する時のコツをご紹介します。
コツ1:正しい補正をかけてから適用する
言葉の通りですが、先程ご紹介した正しい色補正をしたあとにフィルターを適用しましょう。
撮影段階できれいに撮影できている場合は問題ありませんが、色味がおかしい状態でフィルターをかけても、おかしいままで補正が適用されてしまいます。
適用する前に、きれいな状態に修正しておくことで、フィルター本来の素敵な補正が適用できます。
コツ2:100%はかけない!50%ほどを目安に適用する
フィルターを適用する際、適用する効果の強さを調整できるアプリが多いです。
フィルターを使う場合は、まず50%ほどの効果で適用させるようにしてください。
私個人の意見ではありますが、大抵のフィルターで100%の強さで適用してしまうと効果が強すぎるため、逆に素人感が出てしまう印象が多いです。
ほどよい強さでフィルターを使うことで、手軽に映画風の動画にしたり、印象的な雰囲気の動画に仕上げることができます。
もし、もう少し細かい編集ができる方は、シーンによって照明や場所が変わる際にフィルターの強さを調整し、動画全体が統一感のある色味になるように調整できると、なお良いでしょう。
「作った動画がいまいち何か足りない」と感じている方や、「もっと雰囲気のある動画にしたい」と思っている方は、参考にしてみてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は動画における色や補正、フィルターなどの解説をしました。
あなたが視聴者に伝えたいイメージや印象が、しっかりと伝わることでより完成度の高い動画になります。
前回ご紹介したBGMと一緒に、今回ご紹介した項目を調整することで、動画に更に統一感も出ますので、あなたが作る動画の伝えたいイメージをしっかり頭に描いて制作できることを目指しましょう。
前回紹介したBGMの記事を、まだ読んだことがない方はそちらもぜひ読んでみてください。
最後に、これまで5つの基本編記事を投稿してきましたが、ここまで読んでいただけた方は実践あるのみの状態であり、人によっては更なるステップアップを目指していくことになると思います。
今後は応用編の記事や、より細かい内容をまとめた記事などを追加していく予定です。
「こんなことを知りたい」「このことを解説してほしい」「こんな動画が作れました」などのご要望や感想・学んだ成果などがありましたら、ぜひコメントやSNSにご連絡ください。
ご要望が多くあったものを、積極的に記事にしたいと考えていますし、皆さんが学んだことをコメントにアウトプットすることで、更に理解が深まります。
引き続き、楽しい動画制作ができるよう有益な記事を投稿していきますので、よろしくお願いいたします。